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2009年9月18日 (金)

幕末キャラ:天璋院さんと仲間たち、その3。

例の「未年生まれ」の5人についてのメモです。
手元にある走り書きを纏めるだけなのに、結構時間がかかっちまった。
(まぁ、どうせ誰も待っちゃいないんだから別にいいんだけど。笑)

前回晒したイラストは描きたいように描いてますが、まったくの思いつきというワケでもありません。
そこらへんのことも交えながら纏めてみたんで、お暇な方はお付き合い下さい。

佐久間象山(文化8年=1811年生まれ)
通称、啓之助。
幕末キャラクターで「ポリスのサングラス」とか「ヴェルサーチのゴールドのアクセサリー」とかを喜んで身につけてくれそうな人と言えば、この人くらいでしょうな。私のイメージでは「基本色:黒、差し色:紫×ゴールド」とかの組み合わせで服のコーディネートをしてそうな人だ。イラストではわからないけど、実は濃い紫色の緞子の古代袴を穿いてる設定になっている(爆)
この人、何が凄いかって、めちゃめちゃ勉強が出来るところ。ハッキリ言って天才だ。
一説によると2歳で「易経」を暗唱し、6歳の頃には四書五経すべてが頭に入っていたという。その後も貪欲に学問を続け、国学・漢学・洋学・・・学問と名の付くものには何でも飛びついて覚えてしまう。あんまり出来るってんで、18歳の頃には松代の殿様にお目通りが叶い、以後知遇を得るようになったという。
ただ、この人は目立ちたがり屋で傲岸不遜で我が儘という「ちょっとした」欠点があった。(だからこそ何があってもヘコんだりすることなく貪欲に知識を吸収できたのだろうけど。)
自らを「日本の至宝」と信じ、自分に跡継ぎのいないことを「国家の大損害」と信じ、自分が博学なのを良いことに誰彼構わず議論を吹っ掛け、叩き付け押さえ付けてしまうのだ。見ようによっては面白い男だが、友達にはなりたくないタイプだな。
彼の厳格で権威好きな性格を示すエピソードをひとつ。
ある日、象山先生のところに弟子の勝麟太郎がやってきた。若い書生たちをゾロゾロ連れている。
先生は書生たちと同じ粗末な身なりの麟さんを見て一言、
「貴下の支度はあまりではないか。従者と同じ身なりではお役目に対して済むまいが。」
麟さんは言い返す。
「先生はあたしが従者を随分と軽く見られたようですが、あなただって昔は此奴らとおんなじ書生だったじゃあござんせんか。此奴らだって教育次第ではいずれはあなたのように出世するかも知れねえでしょう。だからね、先生。あたしゃあ彼らを兄弟として見ているんであって、まったくの従者だたぁ思っちゃいねえんだ。」
(こんな台詞回しだったかどうかは知らないよ^^; 元ネタは『氷川清話』。)
この話が本当だったとすれば、はっきり言って象山先生は教育者向きじゃないですねえ。
麟さんは後年、後輩を導くときは彼らを卑屈にしないように、高尚な気位を持たせてやれるように・・・と語っていた。
どうもその裏には「反面教師」としての象山先生がいるような気がしてならない。(笑)

佐久間瑞枝(天保6年=1835年生まれ)
二回りも年下の、象山先生の御新造さん。
旧姓:勝、通称:順子。もちろん勝小吉さん&お信さん夫婦の末っ子。第一子の麟太郎兄ちゃんとは12歳差。
このお順さん、豪邁かつ聡明な、所謂「女傑」だったそうです。我が儘な夫・象山先生を平気で叱り飛ばし、象山先生もまた妻の言うことをよく聞いたらしい。(あの象山先生が。笑)
「吉田寅次郎(松陰)密航事件」のとき、その「寅さん」にお弁当として大きなおにぎりriceballを作ってやったのが彼女。
なお、ずっと後になって寅さんが神社に祀られたときは、お宮の前でこう呟いていたそうな。
「寅さん寅さん。お前は神様になれて嬉しかろうが、死んではつまらぬ。私はまだ生きているよ。」(戸川残花先生の手記より。)
この台詞を読んで思ったのが、お順さんと麟太郎兄ちゃんは気性が似ているぞ、ということ。肖像写真等は見たことがないんで顔が似てるかどうかは知らないけど、ここでは顔の作りが基本的に兄ちゃんと同じということにしておきました。
幕府瓦解のときは「徹底抗戦派」。当時、和平交渉・和平工作に奔走する兄ちゃんを「腰抜け!」と罵ったとか何とか。
良い意味でも悪い意味でも、「侍」らしい女性だったんでしょう。

勝海舟(文政6年=1823年生まれ)
当ブログ的にはもはや説明不要の御仁(笑)。
彼を「4、5世紀生きていて初めて経験できるくらいの経験を77年間でしてしまった人」と評した人がいたが、言い得て妙である。
象山先生に砲術やなんかを習い、それが縁で先生とは義理の兄弟になっている。雅号の「海舟」の元ネタとなった「海舟書屋」の額も先生がくれたもの。なのに「氷川清話」の中では象山先生を散々扱き下ろしている。ただ、酷評してるというだけで特に嫌いだったとは読めないんだよな。
なお、弟子のリョウマのことは凄く可愛がっていた模様。勝さんは気分とノリだけで書いた恐ろしく杜撰な日記を遺しているが、そこではリョウマだけに「子(し)」という敬称がくっついていたりするのだ。優秀な弟子なら他にもたくさんいるのに。
イラストは糊のきいていそうな着物を着せて、頭のキレるガキ大将ふうのキャラに描いてみたが、ポイントは「眉毛」、眉尻がスッと細い形状だ。彼の肖像写真は何枚も残っているのに、彫りの深いバタ臭い顔立ちのせいで眼の周囲に大きな濃い影が出来てしまい眉毛の形状が判りづらいものが殆ど。
そこで参考になるのが、この画像。(こわー・・・sweat01。)
090905_204101_2

先生アラカンの頃だが、この如何にも短気そうな眉がいいでしょ。(違)

で、ちょっと思ったこと。
最近流行りの「ハーフ顔」ね、ただ流行っているからと言って誰でも真似できるというものではない。骨格ってもんがあるからだ。日本人にも鼻が高い人はそれなりにいるが、鼻骨の付け根まで高さのある人は小数だろう。
その点、画像を見ていただくと分かるけれど、勝先生の顔の作りは上出来だ。
カラコンを入れたような双眸といい、ぱっちり二重といい、随分いい線いっている。
この人は或る意味現代的な風貌なのかもしれない。おまけに近年流行の美白系だし(爆)

坂本龍馬(天保6年=1835年生まれ)
上↑↑のガキ大将(違)と連んで国家構想だとかいろいろバカでかいことを企んでいた
幕末きっての名シナリオライターであり、個性派ネゴシエーター・・・だと私は思っている。
背中にまで毛の生えた大きな男だったらしい。喋る声も歩幅も足音も大きかったに違いない^^;
この人、本を読むのも字を書くのも滅法苦手、学問も苦手。変な仮名遣いの読みづらい手紙をたくさん遺しているが(それでも「夢酔獨言」よりはマトモ。笑)、生涯の師である筈の勝麟太郎先生の名前さえ、弟子入りして有頂天だったせいなのか何なのか初登場のときは間違って書いている。(誰だよ「憐太郎」って。笑)
麟さんとは「似たもの師弟」だと思っているが、似ている点を数えるとキリがないし面倒なので今はやめておく。
来年の大河ドラマは「龍馬伝」だが、さてさて、どうなることやら。(期待<<<不安)
師匠と長崎で相撲を取るエピソードは描いてくれるのかね。牛若みたいな師匠に柔術の技をかけられてしまう大男の弟子・・・五月人形の「熊と金太郎」みたいな図だ。まぁ、発表されているキャストから考えると、そんなシーンは無さそうだけど。
もしリョウマが泉下から戻ってきてくれるなら・・・外務「副」大臣か官房長官(スポークスマン)として働いてもらいてえ。読み書きは苦手かもしれないけど、この人は非常に豊かな言葉の持ち主だ。案外やれるんじゃないかね。

天璋院篤姫(天保6年=1835年生まれ)
気が強くて、ドスのきいた雰囲気にしたかった。実際身長160㎝超の、当時としては相当大柄な女性だったらしいから。風貌を見ても「女傑」って雰囲気を醸している。
傘を持っているけど、別にリョウマの持ってる水鉄砲の水を防ぐ目的などではない。
「蝙蝠傘」ってのは天璋院さんが死ぬまで大切にしていたものなんだ。彼女に傘をくれたのは他でもない、勝さんだ。メリケン土産なんだってさ。
明治時代、彼女と勝さんは連んで東京の街を遊び歩いていたと言われているけど(勝さん自身もそう言っている^^;)、そんなこともあって「二人は実に怪しい仲だった」と主張する学説(?)まで存在する。
御一新の頃、天璋院さんは30代前半。
政治的目的のために知らない土地で結婚し、その結婚相手は早く死んでしまい、しかも彼は「不能」だったという説もあり、ある日突然事情が変わって住んでいたお城を追い出されて・・・あまり幸せではなさそう。
そんな彼女が、だ。ご近所に住んでる元剣豪で話の上手なチョイワル男に対し、何らかの好意を持つようになったとしても不思議はないでしょうよ。「愛人だった」とまで言われてしまうことについては、天璋院さんには「気の毒だが相手が悪かった」と諦めてもらおう(爆)。
余談。
天璋院さんは瓦解後に裁縫を覚えたそうなのだが、必死に練習してちょっと上手になってきた頃、何を思ったか男物の羽織を縫いはじめ、そしてそれが完成すると勝さんなんかにあげちゃったそうだ。(うーん、やっぱり・・・以下略)

なんかまた勝先生の話をして終わっちまった。(爆)

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