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2009年11月15日 (日)

坂本龍馬と相撲。

最近、週末になると勝先生とリョウマのコンビが頭の中を駆け回っていて困る。

TBSのドラマ「JIN」のせいかなあ(汗)

「なんだい、攘夷の先駆けとばかりにおいらを斬りにきたのかい。ふん、まあいいさ・・とにかく上がんなよ」とか「センーセィ(最初の「せ」にアクセント)の言葉には国を思う至誠が溢れちょるぜよ。勝センセイ、わしを弟子にしとーせ!」みたいな台詞がグルグル回っているんだ。騒々しくっていけねぇや。

旧暦の今日、11月15日は、その坂本龍馬の誕生日であり、命日です。
なので、勝麟太郎贔屓の当ブログ的には、先生とリョウマの文久年間のエピソードを話題にしておこう。

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「私は、しじゅう先生を牛若丸といいました。
キレイで、細オモで、小さくて、剣術柔術が上手で、イクサが上手で、
本当に牛若のようでした。
長崎で、龍馬と相撲を取られました。
坂本は、大キナ男で、セナカにアザがあって、毛が生えてネ。
ハア、一緒に湯などにも這入りましたから、ヨク知ってます。」

上背があって体格は大きいけれど柔術を知らないリョウマと、
身体は小さいが柔術は強い麟太郎先生。
小さな先生がでっかいリョウマにくっついてる様子は「鶴に鷹がとまったよう」で見物(ミモノ)だったそうだ。

上記は文久4年2月9日の長崎出張の折りに一緒にくっついていった高木三郎さんの回想談。
聞き手は巌本善治さん。取材は明治32年。
この巌本さん、談話を記録させればピカイチという御仁です。彼独特の読点の位置やカタカナ表記は、語り手の口調や呼吸を再現しようとする工夫なんだと。

高木さんの談話、個人的にポイントは2つ。

1つめは、相撲。勝先生はこうやってよく弟子たちと遊んでいたんじゃないか、って。
長崎に行ったからってイキナリ相撲を取る気になるのも変な話だし、普段からこういう触れ合いのない師弟が突然「はっけよい!」なんて出来っこないだろうし。
「若い人のプライドを大事にする」「大きな仕事を任せて成長を促す」「弟子は自分より出世するかもしれない存在」「人間の価値は身分や立場で決まるもんじゃないから人として対等に扱う」「自分が率先して現場でお手本を見せる」というのが、教育者・勝先生のやり方なんですな。優秀な弟子だったリョウマは福井の殿様と資金援助の交渉をする等、大きな任務をポンと任されたり、先生が偉い人と会うときに一緒に連れていってもらったりしてる。
でね、この「リョウマと相撲」のエピソード、そういう師弟が活動する神戸海軍塾や赤坂氷解塾なんかの自由闊達な雰囲気を伝える象徴的な話のように思えてならんのですわ。師弟の絆(?)みたいなものを感じるとこも滅法素敵だ。

もう一つは、先生が「義経様」ではなく「牛若丸」だ・・・ってとこね(笑)
ええ、大人じゃなくって子供のキャラクターなんですな。
小さくて身軽で生意気で武術ができるお伽噺系美少年キャラの代表・牛若丸。映画やドラマの中で、そんな「牛若キャラ」の男の「中の人」が歳を取りすぎてたり重すぎたりするのはどうかと思うのは、この談話のイメージを壊すのに賛成できないからってのもある。(苦笑)
そういや司馬先生の作品(「胡蝶の夢」だったかな。殆ど読んでない。)の中に勝さんのことを「妖精のようで気味が悪かった」と表現した箇所があったけど、「妖精」って喩えは「あちこち出没する」という意味だけではないんだろうね。

余談。
この出張の約10ヶ月後の12月6日、長崎にて先生の戸籍上(公認というのが正しいか)の6番目の子供・梅太郎さんが生まれている。
ねぃ麟さん、忙しい出張の間に暇を見つけて一体何をやっていたんだい。
  
この色男め。(-_-;

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メモ:高木三郎(1841〜1909)
庄内藩士、江戸生まれ。勝先生の愛弟子のひとり。日本最初の駐米大使とか領事とか云うべき人。日銀総裁も務めた富田鐵之助さんと一緒に勝先生の長男・小鹿(コロク)さんにくっついてメリケンに留学。
口ではただ「おめえら倅の付き添いで行ってやってくれ」と言いつつ、優秀な弟子を外国で自由に勉強させてやる勝先生はなかなか立派だ。
なお、この高木さんと富田さん、1899年には先生の棺を担いでいる。

■顔写真が載ってる頁「近代日本人の肖像」
http://www.ndl.go.jp/portrait/datas/118.html?c=0

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…以上、外出先から更新いたしました。
果たして「JIN」の放送時間まで帰れるんかいな(´・ω・`)

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コメント

無事観れましたか?

私はon timeで観ました☆
今回は竜馬がキレ(?)ました。
「人間ちゅうもんは~」という竜馬にぐっとき、
最近、内野聖陽さんが「あれ、竜馬?」
と思えるほどどんどん竜馬に見えてくるんですねぇ、
なぜか(笑)

投稿: 彩々 | 2009年11月15日 (日) 22時44分

いやぁ、無事に見られました(^ー゜)ノ
んで、早速感想を上げておきやした。
ただ、外出先で騒々しい中で見ていたんで、台詞はだいぶ聞き逃しているような気もしますわ^^;

内野聖陽さんのリョウマ、今回も良かったですね☆ あのリアル龍馬の後じゃあ来年の大河ドラマの主役は大変だろうと、余計な心配をしたくなります。
最近ひょこっと教科書の坂本龍馬の肖像写真の頁を覗いたら顔が内野さんに変わってたらどうしよう?って思いますもん(爆)

・・・しかし軍艦奉行並、出番が少なすぎますぞ。

投稿: りんぞぅ | 2009年11月16日 (月) 01時57分

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