« 「幕末伝 -浅葱の刻-」(エンターブレイン) | トップページ | 雪見だいふく ダブル生チョコレート »

2010年3月30日 (火)

原作=遠藤明範・漫画=神宮寺一「幕末めだか組①」(講談社)

150年前の神戸村が舞台の時代物コミック。
 

当方、昨今の「龍馬ブーム」が苦手である。だから帯の「龍馬だけじゃない!」の文句に思わず頷き、本を手に取ってみたら…なんと「神戸海軍操練所」モノじゃないか。こんな珍しい漫画、読まずにおれるか!…てことで、ちょこっと悩んだが買っちまった。本の装丁や絵柄もそこそこ好みだしね。
 

以下、例によってネタバレ気味に感想を書いておく。
 
 
 
「めだか組」とは、癸組(みずのとぐみ=校長の意図で作られた寄せ集めクラス)のあだ名である。ヤケにポジティブな性格、既に帆船の操舵の仕方を知っている薩摩藩士の少年、斜に構えた旗本三男坊、軍艦オタクの大身旗本の坊っちゃん、泳げない三十路、何やらミステリアスな美少年…。尖った奴ら大歓迎、誰でも入れてやる、という操練所のコンセプトまんまの怪しげなクラスである。個性集団だからなのか、チームワークはバラバラ。トラブル続きで他のクラスの連中には笑われ、教授陣には怒られ、英国軍艦の艦長には呆れられるが、校長(?)だけはニヤニヤと満足げ。そんな「ワケアリ」クラスの成長物語である。ジャンルは「学園物」かな。
 
 
この学校が2年足らずで閉鎖になり、校長は謹慎処分になって歴史の表舞台から一瞬消えてしまうこと、更にもう2年も経つと伝習生たちが敵味方に別れて戦う世がやってくること、教頭(?)は故郷の庄内に一生帰れないこと…など、現代人は彼らの運命を知っている。それが切なくてたまらんのだよね。幕末物だから仕方ないんだが。
 
-------------------
以下、雑感。
 
 
■登場人物は現代若者言葉に近い口調で喋り、ノリも現代の学生みたい。若干違和感がなくもないが、まあ内容が学園物・青春群像だから仕方ないか。
■パキッとした顔立ちの二枚目だが全然二枚目キャラじゃない校長。江戸っ子ベランメエ丸出しの豪快なキャラクターは予想通り。(笑)
■【庄内藩士】佐藤与之助の登場を心待ちにしていた人の数→(1) (←←2ちゃんねるスレタイ風に。)
教頭の「与之助さん」って、庄内藩の佐藤与之助政養さんだよね?
個人的には彼の登場がめちゃめちゃ嬉しい。堅実で良識的でちょいと心配症の彼と、やんちゃでお茶目で大らか(大雑把)な2コ下の校長との「文政生まれコンビ」がいい味出している。
■凛々しくミステリアスな蘭丸ちゃん…実はオニャノコってことでOK? なんかドキドキするなあ、そういうの。
■校長は「めだか組」に特別目を掛けていると見た。あの先生ならあり得るわな…。

 
 
…てことで、さっさと第2巻が読みてえ。蘭丸ちゃんといい、主人公=隼人の妙な明るさ(光が強いほど影は濃く黒い…とでも言うかねぇ)や剣術の腕といい、旗本三男坊=慎三郎の屈折具合といい、水が怖いのに入学してきた作左衛門さんといい、癸組の面々は謎が多すぎる。

|

« 「幕末伝 -浅葱の刻-」(エンターブレイン) | トップページ | 雪見だいふく ダブル生チョコレート »

勝先生と愉快な仲間(幕末明治ネタ)」カテゴリの記事

本の話&感想文(ネタバレ気味)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1147858/33996146

この記事へのトラックバック一覧です: 原作=遠藤明範・漫画=神宮寺一「幕末めだか組①」(講談社):

« 「幕末伝 -浅葱の刻-」(エンターブレイン) | トップページ | 雪見だいふく ダブル生チョコレート »