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2010年3月 8日 (月)

今更、緒方洪庵の「中の人」考。

2009年秋に放送されてたドラマ「JIN-仁-」で仁先生役だった大沢たかおさんが出てる珈琲のCM(「違いの分かる・・・」ってアレです、ネスカフェだ。)を見てて、「そういや緒方洪庵先生って本当はどんな御仁だったんだろ」と気になり始め、ちょっと調べてみた。
(といっても本屋で立ち読み程度だが・・・。)

これまで知っていたのは「牛痘種痘法を血の滲むような思いで広めた人」「大坂人」「適塾」「大村さん、大鳥さん、福沢くん等、沢山の弟子がいた」「長髪の肖像画」程度の教科書レベルの知識だけ。
で、ちょっと調べたくらいじゃ知識なんか増えっこないんだが、人間としての洪庵先生のイメージは何となく出来上がってきた気がする。
 
思うに、洪庵先生は「上方の風流人で、浪速ッ子の謂うところの『シュッとした』インテリ」だったんじゃないかと。
 
・・・で、そうなると何が問題になるかって、「JIN-仁-」の洪庵先生は、実は「ミスキャスト」だったんじゃねえか、ということだ。
 
今までは長髪が面白かったんで「あの髪型が妙に似合う武田鉄矢さんは一種の嵌り役か?」と思っていたし、青カビ箪笥を背負って現れる洪庵先生が妙に可愛らしく見えたんで別にキャスティングに不満はなかったんだが・・・。

 
ドラマの中で、死が目前に迫った洪庵先生が仁先生に「江戸に来て淋しかった」と告白するシーンがあった。それが感動的だと話題にもなったようだけれど、本当ならばそのシーンの洪庵先生は江戸に「下ってきた」ことに対する悲哀感を滲ませる演技でなくちゃならなかったのかもしれない。
あれじゃあ、そこを超えると化け物が出るという箱根の山を越えて江戸という異文化圏に下ってきた上方の文化人の哀しみの吐露というより、田舎から生き馬の目を抜く大都会・江戸に出てきてホームシックにかかっちまった田舎モンの告白みたいに見えちゃってもおかしくないもんなあ。
 
ドラマの舞台となった文久2年なら、文化7年(1810年)生まれの洪庵先生は満52歳。(ついでにリョウマは満27歳、麟さんは満39歳。実は皆さんけっこう若い^^)
当時の数え年53歳は決して若くはないからアラカンの俳優さんが演じること自体は全然悪くないとしても・・・だ。
それでもやっぱり、もっとシャキッと背筋の伸びた「シュッとした」役者さんのほうが良かったんじゃないかと思ったりしてね。
都会人としての誇り・矜持みたいなものを静かに薫らせるような演技の出来る人を配したほうが良かったんじゃないかってね・・・。
 
今年の大河ドラマでは武田さん、今度は都会人の矜持みたいなものを強烈に発散する粋な江戸っ子を演じることになってる。
シュッとした都市のインテリ・風流人である洪庵先生に続き、今度は外国語の達者なインテリ、短気でシャイな典型的江戸人、しかも色白の好男子でやたら頭のキレる変人という、恐ろしく難しい役である。

 
正直「龍馬伝」で武田さんを勝麟に仕立て上げることを思いついたヤツは随分と人を馬鹿にしていると思うし、武田さんの勝先生なんて、もう想像しただけで全身の毛が逆立ちそうなワケだけれど(実際見たらショボすぎて笑っちゃいそうな気もするが^^;)、去年ドラマ「JIN-仁-」を見ていた洪庵先生ファンの皆さんは一体どんなことを感じていたんだろう、と気になってしまった。
 
やはり部分的にっていうレベルでいいから、或る程度「らしさ」のある人が演じないと無理が出てくると思う。
ただ・・・「部分的に」「或る程度」って難しいんだよね。どの部分にどの程度の「らしさ」を求めるかという基準が人によって違う。
「JIN-仁-」の勝先生だって、自分は「山椒は小粒でも・・・という感じが出てる」「声が通るし滑舌がいい」「白ッとぼけた感じが先生らしい」「重さや泥臭さがない」「掴み所のない透明感・気味の悪い存在感は出てる」ということで及第点を付けたけど、先生独特の「精悍さ」「乾いたオス♂っぽさ」「洗練された豪放さ」なんかを第一に求める人にとっては不満だったろう。(カッコ良さ&モテ感不足というか^^;)

■一応参考までに:緒方洪庵 - Wikipedia

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