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2010年6月16日 (水)

週刊マンガ日本史:幕末の食わせ者ですよ。

皆さま、お待たせいたしました。今週は幕末の人気者ならぬ食わせ者の登場です。
…ということで「34号 勝海舟」。(下にチラッと写ってるのは前号。)
100616_135901  
担当は安彦良和先生。安彦先生=「洋モノ(orその類)」ってイメージを勝手に抱いていたんで、勝麟太郎という江戸のサムライをどう描いて下さるのか楽しみだったんだけど、表紙なんかあの独特の冷めたような上目遣いまで再現されていて対面した瞬間吹いたw
漫画の勝麟さんは彫りの深い、鼻筋のスッと通った端正な作りの顔。(当blog右サイドに貼ってあるブログパーツの勝先生参照。) なのにちっとも二枚目じゃない。口は悪いしニヤニヤしてるし斜に構えてるし短気だし。
要するに…「期待通り」です(笑)
 
そう。その無駄にカッコよくない描き方が良いのですよ。それから、まるでスケッチのような、勢いのある力強い描線と滲みを効果的に生かした彩色、コレが何とも味わい深い。余程の絵の力量がなくちゃこういう仕上がりはムリでしょうなあ。話の構成も見事。勝さんの人生の教科書的(!)ハイライトがムリなく盛り込まれ、やがて長生きすることの意味と重さを問うかのような終劇へ ―――。
 
以下、雑感。
 
■出た…バッテーラ(=短艇・救命艇)を降ろせ発言(笑)
■とにかく人物の絵が上手い。しっかり漫画のキャラなのに、ちゃんと実物に似せてる。中浜万次郎さんや木村摂津守さま、メリケンのブルック大尉、あと、若き日の福澤くんとかね…、皆さんの肖像写真を思い出して笑っちまった。…特に木村さま(笑)
■小野友五郎高評価。なんか嬉しい。
■死んだ愛弟子(大男)の優しい笑顔にホロリ。やっぱり好きだな、このコンビ。
■語り合う老人2名。実物に似てるのみでなく、表情が抜群に良い。年配の女中さんの動作もそれっぽくて良いカンジだ。(もしや「お糸さん」? )
■軍艦乗りになった話と盟友(薩摩の巨漢)との絆がちゃんと線で繋がる独白が見事。芸が細けえわ(驚)
■明治時代の真の逆境と苦心惨憺には残念ながら触れられず。まぁ、30年続いた戦後処理の話は全編ルビ付きの学習指導要領準拠本で触れるにはちと難しい話か。
■本書30・31頁、30代後半~晩年までの肖像写真が4枚ほど掲載。表情が「万年ガキ大将」だ…この御仁(笑)
 
 
現在生きている者は、過去に死んだ者たちの重みを背負って生きる。長く生きる者は先に逝った大切な人たちを思いながら生きることの意味を問う。
でも、生きてるうちは人生の意義なんて分からないものだろう。少なくとも自分のようなボンクラには。ただ、悩んでも傷ついても喋り倒し笑い飛ばして生き抜く強さがあれば、人生のほうからその人を愛してくれる気がしてならないよ、勝先生の人生を思うにつけ。
 
…ということで、次号は某組の土方さん。(って書くと悪そうだな。)リョウマと並ぶ幕末の人気キャラクターですな。しかし、函館戦争の話をやるなら、榎本釜さんや大鳥さんの話じゃダメなのかい?と一瞬思ってしまったよ。…彼らじゃ「支持率」で土方さんに勝てねえってことなら仕方ないのかも知れんがね(爆)

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