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2010年7月15日 (木)

週刊マンガ日本史:西郷隆盛。

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担当は武村勇治先生。おそらくは「マンガ日本史」史上最も「骨太」な画風ですな。
薩摩の英雄キャラクター・大西郷、噴煙を上げる桜島、そして最後の内乱・西南の役という題材にはピッタリかも知れない。
 
マンガの中の素顔の西郷どんは、温かくて優しい。
不平士族のために死んだ旧友の復権に尽力し、上野の銅像の除幕式にも引っ張り出された勝さんの言葉を思い出す。
 
「将旗の影に仰いで見ると、眼の円い、骨相の太い、背の高い、
俯して思ふと、温厚柔和の優男が眼前にちらつくやうだよ。」

 
西南の役から21年、明治31年の談話だ。
 
身体の大きい、大きな瞳をした、無口で温厚な西郷さん。
山本七平が著書の中で「殉教者」にたとえたように、自らの理想や信念、或いは自分を慕う人々の思いとともに心中しても構わないと思うような人だったのかな。
調和を重んじる優しく誠実な人柄と、一度決めたら何かが破滅するまで突き進む性格とが不思議に同居している人だと私には思えるのだがねえ・・・。
個人の面子とか役人の特権意識とかを平気で投げ出して大局的に物事を決断できる彼だからこそ、出来たことも多いと思う。
煙草ばかりふかして何もしなかった(つーか、何をしていいのかわからなかった)初期の明治政府の面々。
そんな政府が改革に着手したのは、西郷どんが政府に「戻って」きてからだった。
人材をあちこちから集めてきたのも西郷どん。敗者である旧幕臣の実力者たちが新時代の担い手となったのも彼の決断によるところが大きいと思う。
 
マンガの中では幼馴染み・吉之助のために泣いてた大久保一蔵どん。彼も間もなく不平士族のために命を落とすんだよなあ・・・別の意味で。
 
オマケの人物カード。
1枚目は予想通り「ニヤニヤした侍」。(ちゃんと「勝海舟」って名前が書いてあった。)刀を持った武士のキャラクターは今後登場することもないだろうから、最後の侍キャラが不敵な笑みを浮かべているのもどうかと思うが、まぁ勝さんだから仕方がない。何だか変なものが巻き付いていて抜きにくそうな刀といい、袴のポケットに右手をズブッと突っ込んでるとこといい、芸が細かいわ、藤原先生。
最後9枚目は女医・楠本イネ。ドイツ人医師シーボルトの娘さんだ。彼女は文政10年(=1827年)生まれだから西郷どんと同い年なんだよね。何だか感慨深いぞ。

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