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2010年10月21日 (木)

憂き世か、浮世か。

昨日はせっかくの休日、心行くまで寝坊しようと張り切っていたんだが、張り切りすぎて8時前に目覚めてしまった。
たまたまテレビを点けたら某公共放送(BS)で「歴史秘話ヒストリア」の再放送をやってたんで見てみた。
 
 
■大江戸なんだこりゃ!? ハジケて笑える“文化文政時代”
http://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/61.html
 
ということで、テーマは「化政文化」。(文化と文政だったら「文文」じゃね?と思った中学生時代の自分はたぶん負け組。)
爛熟した頽廃の香り高き高度な都市文化であり、庶民の庶民による庶民のための文化であり、天保期という袋小路の前の、更には江戸が戦火の危機に曝された動乱の時代の前の徒花、或いは最後の打ち上げ花火のようにも見える。
化政時代は江戸っ子が江戸人の矜持を大切に生きるようになった時代でもあり、幕末に先駆的役割を果たした奴らの多くがこの頃に生まれていることもあり(文化生まれ=横井先生、象山先生、一翁さんなど。文政生まれ=勝さん、大村さん、岩倉さん、西郷さんなど。)、個人的には好きな時代である。「片付けられない男」北斎先生の生きた時代だってだけでも萌え要素は充分。朝から随分楽しませてもらった。
番組で活躍した役者さんたち、大人も子供もみんないい顔してたね。真剣な顔も、笑顔も。特にラストは感動的なくらいだった。もうね、それだけでもいいモノ見た気分だよ。早起き(でもないか)は三文の得ってのは、こういうことだな。
 
番組の終わりに、苦しいことがあっても明るく愉快で笑顔を絶やさない日本人に驚いた幕末明治期の外国人の皆さんのコメントが紹介されていたが、作者が思い出したのは岡本綺堂のエッセイだ。
19世紀末の東京。神田の通りを一緒に歩いていた英国人が言う。私は欧州でも東アジアでも、こんな雑然とした不体裁な街は知らないが、それでも私は日本の街を歩くのが好きだ。日本人は皆、元気で明るく幸せそうな顔をしている。私も釣られて愉快で幸福な気分になる。東京は将来、綺麗な大都市になるだろう。だが、その時この人たちは今と同じ顔をしているだろうか…。
そして、40年を経て年号は「昭和」となり、綺堂先生は往来を行く人々の顔が悩ましく険しく悲しそうであることに気づくのだ。
 
平成の人々もまた、しかめっ面で往来を行き来している。「皆が笑って暮らせる世の中を!」などと、これまたしかめっ面で主張する人もいて、その滑稽さに愕然とする。
「浮世」で困難に遭っても元気に生き抜く明るくタフな人々、そんな人々を笑いと寛容さで優しく包み込む江戸の社会がちょいと羨ましくもあった。
 
 
おまけ:
「Episode 2」の主人公は喧嘩三昧、出奔常習、道場破りが趣味で遊廓入り浸りの剣術遣い。役職数よりはるかに武士の数が多い江戸、侍らしく生きるのが困難な時代に咲く徒花のような貧乏旗本。ムチャクチャな上に武士らしくもないけど、最後は下町の親分らしく生きた「小吉父さん」に萌える(笑) まぁ今回はその「ハジケッぷり」が強調された関係で人のために頑張ってる姿はカットだったけど。つーかNHK、つまらん大河作ってるくらいだったら、いっそこういう「とんでもねえ」御仁を主人公に娯楽に徹したドラマでも作れって思う・・・。
このおとっつぁんは嘉永3年に泉下に旅立ってしまうが、その3年後に自慢の息子が亡き父が果たせなかった「役付き」への糸口を掴むんだったよな。そして時代は幕末へ。
番組でも、肝が据わってて腕力も強く戦上手の小吉父さんが、もし戦乱動乱の時代に生まれていたら活躍できたかも…なんて言ってたよ。(ただ彼がもう20年後に生まれていたとなると、倅の麟さんが活躍できたかどうか・・・。) いずれにせよ、おとっつぁんの代わりに動乱の時代を生き抜いたのは、父に似て腕白だが学問の素養に加え視野の広さと先見性を持った総領と、父や兄以上に侍らしいかもしれないシッカリ者の末娘。そんな麟さん&お順さん兄妹っていう立派な子供たちがいて、そのまた子や孫たちも平成の世に至るまで活躍してんだから、小吉父さんの「子々孫々まであなかしこ」(「夢酔獨言」結び)に込めた願いは今のところ叶えられてるわけなんだなあ。

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