カテゴリー「本の話&感想文(ネタバレ気味)」の63件の投稿

2011年6月 2日 (木)

長谷部誠「心を整える。---勝利をたぐり寄せるための56の習慣」(幻冬舎)

蹴球選手の本。もともとサッカー好きなんで(しかもドイツファンなんで♪)、さらっと読めました。これ、流行ってるうちは読むまい、と思ってたんだけど、会社で回し読みしてたんで自分も一晩借りることにしたんだよね・・・。
 
まあ、結論からいえば、読んで良かったのかな。
 
まず、内容と関係なく読んで嬉しくなった点を3つ。
 
①あんたもニーチェ好きかい?
著者はニーチェも読んでいたんだね。自分が出会ったのは高校生のころ。著作の底に流れる強い自己肯定の精神にびっくりした記憶があるよ。ニーチェをテーマにした論文も褒められた。(オイラを目の敵にしていた倫理の先生が作者を知らずにべた褒めしてしまい、レポートの出所を知って心底後悔している表情を目撃したときは可哀そうになったけど・・・。)
 
②あの親日家が元気でやっていることを確認できたこと。
スゴくイヤな形で日本の某クラブと袂を分かって以来、殆ど日本とは関わっていないように見えるリトバルスキーさん。華やかなプレースタイルのドリブラーで、明るくお茶目な雰囲気のオイチャンだった。ちょっと興味をそそられていろいろ調べてるうちに、まるでファンタジーに出てくる旅の賢者のような内面の人のように思えてきてね・・・あれは自分がまだ未成年の頃だった。長谷部のチームで代行監督をやってたのは知ってたけど、外国のニュースを読んでる暇もなくって(英語やドイツ語は自分の語学力では読むのに時間がかかってしまう)どうしてるのか詳しく知らなくってさ・・・。
 
③よく纏めた!
これは著者じゃなくって、監修・編集の担当者を褒めている。あと、企画の人。こういう本って取りとめのない自叙伝風の本になりがちなんだが、それをこういう形に纏めたというのは素晴らしいことだと思います。とにかく読みやすかったよ。
 
【評】
メンタルマネジメントの本、という位置づけなのかなあ。前半の具体的な「心の整え方」(?)については、自己啓発系の本にはありがちなメソッドだと思ったし、自分はそういうことを真面目にコツコツできるような出来た人間じゃないんで学習本という捉え方をすると、すごく得るものがあるという感じではなかった。
ただ、共感を持てる部分が多かった本ではある。
失礼を承知で言うと、どうやら自分は少しだけ長谷部氏と思考回路が似てるような気がしたよ。ただ自分の場合はあちこち断線してショートしちゃってるので上手くいかないことが多いけれど。あと、自分の場合は「人生宝探し」だと思ってるので物事の奥にある核の部分に触れたと思った瞬間に満足しちゃうとこがあるんだが、長谷部氏は本物を自分のものにし、それで何かを作り、それを人に分けてあげることまで考えてるような気がした。まあ、どちらがいいとかいう話じゃなくて、自分のスタンスに改めて気付けたのは良かったと思う。
「人を恨まない」或いは「人に媚びない」のクダリには大いに共感したよ。「恨み」って人の生きる意味を誤らせるものだし、「媚び」は最終的には人から自信を奪い取るものだし、単独でも十分宜しくないけど、人に媚びて成功にありつこう(=自分は成長しない)って人は、上手くいかなくなると人を恨むんだよね。そういう仲の良い双生児みたいな感情を同時に否定してるあたり、この人は弱い人間にならないために努力してるんだな、と思った。
「最悪の結果を想定する」っていう、メンタル・リスクマネジメントっぽい話ね。サッカーの試合に限らず、人生には力を尽くしても望んだ結果が得られないことはある。いいことをしたから未来をコントロールできるというのは嘘だと自分も思う。それでも努力するのが「逃げない」ってことだし、だからこそ未来のために努力することが尊いのかもしれない・・・と考えさせられた。
 
長谷部氏がいつまで現役を続けるのかは分からない。そして短い現役生活の後に長い第二の人生が待っていることは間違いあるまい。今後彼がどういう道を歩むのか、注目していきたいと思う。

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2011年5月 2日 (月)

原作=遠藤明範 漫画=神宮寺一「幕末めだか組」(講談社コミックス)

帯の言葉をそのまま借りれば「動乱の幕末を舞台に紡がれた青春群像劇、完結!!」。「めだか組」も遂に維新を迎えた。今回は4巻・5巻の個別の感想ではなく「総評」を。(いや、ホントはただの感想文なんだけどね…)
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幕末の神戸村。
そこには「一大共有の海局」という勝先生の夢の詰まった海軍操練所が、奇跡のように、或いは幻のように、だが確かに存在していた。佐藤先生は勝先生の右腕として操練所の事務を切り盛りし、海軍塾の弟子の龍馬はその理念を具体化するために奔走し、伊達小次郎はその後も龍馬と行動を共にした。貴重な経験と人脈とを土産に操練所から巣立っていった学生たちの中には、新時代の日本海軍で活躍した伊東四郎くん(5巻)のような人物もいた。
そんな史実からインスパイアされたこの作品は、主人公である「めだか組」の連中の未来への希望や未来への意志、少年漫画らしい表現をするならば「夢」をめぐる葛藤と努力が縦軸になっている。物語を彩る事件たちはあの時代ならではのものだが、若者たちが困難を試練として乗り越えてゆく過程の中で多くのもの----希望の力、意志の力を獲得してゆく様は、現代を舞台とした学園物と何ら変わらない。
 
隼人は日本一の軍艦乗りになる夢に大きな暗黒の影を落としてきた忌まわしい過去を仲間と共に乗り越えた。自分自身の未来と向き合わずに生きてきた慎三郎は操練所での出会いを通じて希望を見つけた。兄の夢を引き継いだ蘭丸ちゃんは、それを本当の意味で自分自身の目標にした。…迷える若者だった小十郎と研吉は新時代に生きる道を見つけ、作左衛門さんはたぶん「三十にして立つ」勇気と自信をつけたろう。保守的な優等生だった友之進は理屈や偏見を捨てる選択肢を知り、大身旗本の若様・菊之丞は門地や地位とは関係なく生身の人間として人にぶつかってゆくことの必要性を学んだに違いない。伝兵衛は軍人にならないどころか浮き世から距離を置く道を選んだが、若い頃に困難を乗り越えた記憶はどんな道に進もうと必ず人生の糧になる。源八は漫画の登場人物としてはちょいと残念な(?)感じだが、彼はきっと歴史に埋もれ流されてしまう、知恵も力も足りないフツーの人なんだ。残念賞くらいはあげてもいい。谷蔵じいさんが言う。「(操練所が)無うなって寂しい思ても世の中どんどん前へ進んで行きよる。ワシらはその中で生きなしゃあないんや」。ただ生きる。生きることを頑張る。今日を生き延びて、明日また笑おう。美味しいものを食べよう。それでいいのかもしれない。そこに希望があり、意志があるなら。
 
「夢」と一言で片付ける何だかと薄っぺらな気もするが、夢と元気があれば生きていける、というのも強ち嘘ではあるまい。そして困難から逃げずに立ち向かった先に成長がある。
 
…そんなことを考えさせてくれる漫画ではあった。最終話、みんなカッコよく成長してて、何か嬉しかったよ。ファンタジックなエピローグについては、それぞれ好き嫌いはありそうだけれど。
 
で、ここから暫くは個人的に残念だった点を少々。
 
■隼人と、おそらく剣術の師であろう中村半次郎どん(2巻で一瞬だけ登場)との再会のシーンは欲しかったなあ。
 
■操練所閉鎖に至る経緯とその影響は描いても良かったかもね。土佐藩の研吉の出番が増えたかもしれないし。あと勝先生が去り際に学生たちに励ましの言葉をかけるシーンとか、勝先生とリョウマ、佐藤先生なんかが幕閣の悪口を言いまくる場面とか入れられなかったかなあ。操練所の存在意義とその閉鎖が意味するものを際立たせる演出をしたほうが「走り出した夢は終わらない、命ある限り夢は続いてゆく、このはてしない海のように」的なメッセージ(適当に考えたら下手なポップスの歌詞みたいになっちまった。笑)を明確に表現できたんじゃねえかと思う。
 
■せっかく幕末らしい役者が揃ってるんだから、時代背景をもっと詳しく描いても良かったかもね。基本学園物だから別に政治や外交の話なんざ無くったって成り立つんだが、そのほうが主人公たちの身にふりかかる事件に奥行きが出る気がした。それに読者に幕末マニアが含まれることを想定するなら、そのほうが喜ばれるよ。逆に幕末音痴の読者にとっては多少の説明があったほうが親切かなとも思うし。
 
…まあ、月刊誌の企画モノで連載期間が一年、その中で全てを描ききるのはキツかったのかもな。
 
…と、いろいろ注文をつけてみたものの「神戸海軍操練所を舞台にした学園もの」(「あとがき」より)というコンセプト自体が好きだし、青春群像劇の舞台でも見るように楽しめたとは思う。これ、映画化されたら観に行くよ。帆船とか海とか武器とかね、コミック同様に描写が細かかったら萌えるなあ。そんときゃ今回回収しきれなかった細かなエピソードまで回収してほしいと言っておくか。 (勝先生が回収してくれるよ・・・。って言ってみる。)
 
【オマケ】
この作品に登場する幕末キャラクターについて。
 
■勝安房守(江戸)
「おう、面白えじゃねえか」のセリフの似合う校長先生。個人的には困難な状況に直面するとナニゲにハッスルしてしまうとこにシンパシーを感じる。物語の進行の上では火種を抱えてるとこに、わざわざ火を付けにゆく=問題を顕在化させることで解決せざるを得ない方向にもってゆく役回り。教育者としては解決へのヒントは与えるが「てめぇらのアタマ」で考えさせる手法で一貫。自分自身は道に迷ったりはしない。悩むのは交通手段のみ。この部分、ドラマ「JIN」の勝先生と共通してるかな。
 
■佐藤与之助(庄内)
操練所の学生たちばかりでなく、危なっかしい校長と弟分のせいで気苦労の絶えない教頭先生。
最初から最後まで「大人」の役割。めだか組の連中が「バッカモーン!」と雷を落とされる度に操練所が「学校」であることを思い出させてくれた。校長がやんちゃでいられるのは女房役の佐藤先生を信頼してるからだろうねえ。
史実じゃ明治初期に労咳で亡くなってしまうんだが、明治政府から鉄道敷設事業の陣頭指揮を任され、ある時は勝先生に連れられて明治天皇の御前で蒸気機関車や鉄道の説明をしたりetc結構活躍した人でもある。 
 
■坂本龍馬(土佐)
明るく楽しく温かい。大きな体で豪快に笑い、行動力は抜群。脇役のクセに主役たちを食ってしまわないかヒヤヒヤした。一歩引いて物事を俯瞰的に見る師匠とは違い、ずいっと前に出て首を突っ込むタイプ。リアル龍馬もあんなふうに学生たちにちょっかい出したりしてたかもなあ。
 
■伊達小次郎(紀伊)
スカした角だらけの若者だが、才子然としているところが如何にも後の「カミソリ外相」だ。謎のヒーロー的な雰囲気が物語の素敵なアクセントになっていた。
 
■伊東四郎(薩摩)
似た名前の芸能人がいる気もするが、この人は後に日清戦争で活躍。めだか組の隼人の暗い過去と、その克服の象徴のような存在。重厚感のある力強い青年として描かれているが、リアル伊東元帥も海軍の軍人らしく紳士的で部下思いの人だったようです。 
 
…ドラマ「JIN」のせいで、漫画の龍馬のセリフが内野さんの喋りで再生されてしまい、正直参った(笑) 「勝先生」が、「カツセンセィ!」(恭太郎さん風)じゃなくって「かつぅせんーせぇ」みたいな…。あ、ドラマの感想文は今度にします。今日はなんか疲れた。

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追記)
伊東くんの話とかが抜けてたことに23時間後に気付いた。なんか編集途中で送信しちゃったらしい。やっぱ疲れてるんだろうと思うわ。

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2010年12月 7日 (火)

今日の戦利品。

今日の戦利品。
訳あってボディショップに立ち寄ったら「レインフォレスト ヘアケア」ってシリーズが出ていた。夏からずっと頭皮を洗うことばっか考えてたせいか最近髪が乾燥して髪型が余計にキマらなくなってきたのが気になっていたので、思い切ってお試しセットを買ってみた。香りは断然「シャイン」が良かったんだが(瑞々しいグリーン系)、「ヘアトリートメントバター」を使ってみたかったから「モイスチャー」のセットにした。
 
で、使ってみた。
コレ地味にいいわ。頭皮は軽いんだが、髪は重みがあるという感じの仕上がり。汚れは落ちてるけど乾燥はしてない…ということか。値段が高いから継続するか否かは検討中。使い続けると良さがわかるというタイプなんだろうけれど。
 
ついでに古本屋に寄ったんだが「幕末機関説いろはにほへと」の画集(?)を危うく買いそうになった。題名くらいしか知らないアニメなんだけど、たまたま本を手に取ったらさ、登場人物の坂本龍馬のキャラクター化が見事でさ…存在感といい、リアリティといい。他にもなんだか悪そうな榎本武揚とかガトリング家老とかがいて、面白かったんだよね…。アニメのキャラクター設定の大変さや面白さも垣間見れるとこも気に入った。
かわりに(?)「図説 河合敦と歩く江戸人物伝」(学習研究社)なんて本を買って帰った。歩かれてる(!)人物は堀部安兵衛、大岡忠相、長谷川平蔵、遠山金四郎、新選組(撰じゃなくって選だった)、勝海舟(やっぱり彼は外せないか。笑)。
江戸好き的には、わざわざ歩きに行かない迄も、ついでがあれば行ってみたいスポットばかり。綺麗な写真を眺めるだけで歴史の勉強にもなるし、まずまず良い本だ。
142頁掲載の勝先生巡礼(違)コースのD〜Fが、まるっきり先日歩いてきたコースだったのが面白かった。ついでに149頁の勝さんの写真が、何でこの写真なんだよ?とツッコミたくなるような絶妙チョイス。(おそらく文久〜元治年間撮影。龍馬と一緒にいる頃かな。) あのさ先生、手を袴の中に突っ込んで内股を触るのはやめようよ。座り方も爪先立ちになってて何か落ち着きなさげだし、顔は明後日の方を向いてるし。…個人的には好きな写真だけどさ。小学生みたいで(笑)

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2010年10月14日 (木)

「幕末アンソロジー」(スクウェア・エニックス)

「幕末アンソロジー」(スクウェア・エニックス)
ガンガンコミックス・アンソロジーに幕末バージョンがあったとは知らなんだ。(興味ないけど何故かこのシリーズは知ってる。笑) 英語表記の“Last Zipang Anthology”ってのは悪趣味なデタラメ英訳だとは思うが、まあ別にいいや。
 
私は幕末ドラマは嫌いじゃないが、それよりも幕末史が好きらしい。だから幕末モチーフのファンタジーは嫌いじゃないが、幕末モノなら何でも好きってワケじゃない。この展開は有り得ないとか、キャラクター設定があまりにも「らしくない」とか思った瞬間にシラケちまうことも少なくない。あとBLっぽかったり色恋がテーマなのも個人的にはアウトなことが多いかな。アンソロジーものというのは自分の好みの作品とそうでないものが必ず入っているので、買うのは一種の博打なのだが、個人的には好きな作品がひとつふたつあれば「可」ということにしている。ちなみに私が好きだと判断する確率が高いのは詩的寓話的なものか、そうでなけりゃ設定が思い切りバカバカしいもの。今回は後者に当てはまりそうな作品を3つばかり挙げておくか。
 
まずは未須あゆみ先生の「副長さん」。新撰組モノだ。温厚篤実な山南さんが脱走を決意するまでの経緯を簡潔に描いた作品。絵柄がキラキラしていないのが◎ 土方さんが何故か関西弁だが、このキャラクターには不思議と合っている。
 
新撰組モノを、も一つ。蛇足せんたろう先生の「まいにちしんせん!」。新撰組局長は6歳女子、おそらく先代の娘。隊士たちとの(特に副長との)交流を描いた作品だが、ワガママで可愛い局長が「しんせん!」だ。何かと世話を焼く副長と、局長が可愛くって仕方ない隊士たちの翻弄されっぷりが新撰組らしくなくて良い。よく男ばかりの集団に女子供がひとり加わると雰囲気がガラリと変わると云われるが、これはそんな話を思い出させる作品だ。
 
思わずニヤニヤしてしまったのが、前田オネル先生の「幕末 NEET伝 龍馬」。ニートな龍馬が勝先生の屋敷に転がり込んだ日から福井の殿様に金を借りてくるまでを描く4コマ作品。カッコ良さの欠片もない龍馬だが、ギャアギャア喚いたり「どや顔」で他人にキレイゴトを言う某大河作品の龍馬より余程人間的かもしれない。ついでに彼の師匠だが、カラーイラストに変換するとプラチナブロンドの髪(美しいロングのストレート)に空色の瞳、透けるような白い肌…といった感じになりそうな妙に美麗な男で、標準語の「ですます調」で喋る。着ているものも含め全体的に白っぽいキャラクターだ。(絵柄がキラキラじゃないので、さほど違和感ナシ。)お国言葉丸出しで、癖っ毛の黒髪を無造作に束ね、黒い紋付きを着てる男っぽく黒っぽい弟子とは好対照。この作品、「こんな龍馬はイヤぜよ」みたいなお題で描かれたとしか思えないが、働きたくない、動きたくない一心で身を削り頭を捻る坂本龍馬がバカバカしくて私は好きだ。そんなニートな居候を冷静に見守りつつ、言うべきことはキッパリ言う美貌の勝海舟もアホらしくって好きである。
 
…この本が凄く良かったかどうかは解んないや。個人的には「幕末伝〜浅葱の刻〜」(エンターブレイン)のほうが好みかなあ。本書はちと人選が被りすぎてる。
 
てか、最近気付いちまったんだが、歴史モノの漫画って、読みながら知らず知らずのうちにキャラクターや出来事の意味を脳内補完しながら読んじゃってるような気がするんだわ。だから、キャラクター設定が場当たり的だったり歴史の流れそっちのけで無駄に友情ネタとか恋愛ネタとかやってたりしても、何とか読めちゃう。要は中途半端な知識が作品自体をキチンと鑑賞する邪魔になっちまうことにもなりかねんということなんだが…。(まあドラマの鑑賞と一緒だね。)
 
騙されぬよう構えて留意いたすべし。

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2010年10月 7日 (木)

村上元三「勝海舟」(人物文庫、学陽書房)

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むかーし昔。
「長七郎江戸日記」って時代劇があったのを記憶しているのだが、あまりよく覚えていない。
派手な着物を着た偉そうな侍が「まよわずじごくにおちるがよい」とか何とか言って、悪者どもをバッサバッサと叩っ斬っていく話だったような記憶もあるんだが、それすらよく覚えていない。
 
ずっと後に知ったことだが、この時代劇の原作者が戦後大衆文学の旗手である村上元三という先生だった。
で、今回読んだのがこの先生の歴史長編(つっても、文庫本で550頁弱だけどね)というわけなのだ。 
 
 
つーか、また勝海舟ですよ。また。
(好い加減飽きねえのか、自分。)
 

 
と思って読み始めたのだが、この話の主人公は教科書の端っこ小さく載っている「江戸開城」の勝海舟ではないらしい。
そして私が私淑(?)している突っ込みどころ満載の師匠・勝先生でもないようだ。
ここで活躍するのは、あくまで痛快時代小説のヒーロー・勝麟太郎である。
 
■幕末ヒーロー物。
主人公は身体は小さいが剣も喧嘩も滅法強く、色が白くて端整な顔立ちの「いい男」。頭が良く、気っ風がよく、真っ直ぐな人柄で、おまけに頑張り屋。江戸人らしく短気なところもあり、ときどき癇癪も起こすが、冷静に的確な判断を下して敏速に行動するデキル男でもある。
少年時代・青年時代はまるで模範少年・模範青年だった。貧乏だったがそれ自体を恥じることもなく、それ自体を自分の苦しさの言い訳にすることもなく、真っ直ぐに育った。
 
とまあ、正直「おいおい・・」と突っ込みたくなるほどのヒーローっぷりなのだが、あくまで小説であり評伝や評論ではないから、主人公が多少格好良すぎるのは問題はない。他所で大恋愛をしたり、女中さん全員をお手つきにしたり、素っ裸で転がっていたり、将軍家の未亡人と夜中までデートしてたり、船に酔っちゃったりもしないが、全然問題ナシである。
村上先生が最後の数頁を除いて主人公の名を「麟太郎」と表記している点や、その最後の数頁で長い長い明治の活躍を纏めてしまい、話の大部分を16歳から46歳までの活躍を描くために使ってしまっているという点などを考慮しても、この小説が勝海舟という男の人間性や思想或いはそのバックグラウンドを掘り下げたり、作者の政治思想や歴史観を色濃く反映したりする作品というよりも、硬直した幕府の組織と動乱の時代の中で異彩を放ちながら強く正しく生きてゆく主人公の颯爽とした姿を描くことにエネルギーを注いだ作品ではないかと思うんだが、どうなんでしょう。広い視野を持ち、見聞きしたものや出会った人たちから沢山のことを吸収し、そこから学び、学んだことを勇気を持って実践し、困難を乗り越え、自身が得た経験や知識をまた沢山の人たちのために役立ててゆこうとする、或る意味異色だが或る意味古典的なヒーローの姿をザクッと明快に描き出すという点ではなかなか上手くできた小説だとも思うんだが、どうなんでしょう。
まぁ、いずれにしても分かり易く健康的な作品であることは間違いなさそうだ。
 
■大転換の時代の政治家。
この本が出版されたのは2004年。
村上先生がなぜ幕末と勝麟太郎を題材にしたのか、理解できるような気がするよ。
ヒーローのモデルが経済を数字ではなく政治や外交の問題と絡めてしっかり考え、国家の将来を第三者的な眼で静かに見据え、他人に何を言われようと現在できることを飄々と(!)やりぬいてきた「政治家」だからかな。村上先生が経済の話で話を締めくくっている点は「解説」でも注目していることだけど、作者が大転換期に生きる現代人にこの作品を読んでほしいと思った理由もその辺にあるんだろう。今となっては確かめることはできないが。(村上先生は2006年に泉下の客に。合掌)

情熱だけの政治家は要らない。
大人ならば一緒に泣いてくれる人間が優しいわけじゃないことくらい知ってる筈だ。なのに分かりやすい情熱を政治家に求める人が案外多いのはどういうわけだろうね。
 
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追記:
そういえば最近、古本屋から子母澤寛先生の「勝海舟 (一)」を連れ帰ってしまった。ちょっと読んでみたんだが、これが滅法面白い。生の江戸弁を聞いて育った人の作品だけあって、台詞回しが生き生きとしてるし、人物の描写が濃やかで臨場感たっぷりだ。同じ「勝さんち」の話を扱った若干娯楽色の強い後の作品とは違った重厚感が却って新鮮。
本が古すぎるせいか105円だったし全部揃えると6巻もあって読み切れる自信がなかったから「とりあえず古本なら」と思って勢いで買ってみたんだが。2巻が欲しくなるのが恐いんで、暫く封印しておこう。

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2010年10月 6日 (水)

マンガ日本史:50号「マッカーサー」

マンガ日本史:50号「マッカーサー」
昨日(日付変わって一昨日)10月4日はGHQの「人権指令」発令の日だったな…などと思いつつ。
 
「マンガ日本史」も遂に50号。気分的には「完走」です。毎週火曜日が楽しみだったことは間違いないんだが、毎週本屋に行くってのは私にとっては実に危険なことでもあった。大きな本屋に行くと平気で60分…120分…と時間を潰してしまう人間だ。5〜6冊も立ち読みすりゃあ、そのうち1冊や2冊は欲しくなってしまう。金はなくても活字や漫画は読みたいのである。それがチョイとツラかった…。
 
シリーズ最後を飾るのは「マ元帥」、アメリカ人だ。良くも悪くも米国の存在抜きに語ることが困難な現代日本。アメリカ軍艦によって扉をこじ開けられた「近代」の終焉=米国占領下での「現代」の始まりを語るなら、ある意味最も相応しい人物だと云うことも言えるかもしれん。
 
マンガの中でも触れられているが、軍事占領は難しい。現代の米軍が元帥の時代から得られるものは大きいかもしれないよ。いろいろ問題もあったけど、その点を含めて戦後の日米両国の辿った道を振り返るのも悪いことじゃなかろうし。
 
マ元帥と云えば、彼が大統領を目指した際、日本でも応援の横断幕を掲げて支持を表明する人たちがいたんだが、「選挙(=election)」の「l」と「r」を間違えてしまい大変なことに…っていうエピソードがあったな。「我々は元帥の○○を支持します」っていう…(気になるあなたは辞書でも引いて下さい。笑)
 
さて、12日から新シリーズ「新マンガ日本史」が創刊します。…が、今度は毎号集めるのはやめよう。個人的には徳川慶喜公(ケイキさま)とか天璋院さんとかをマニアックに掘り下げてくれたら嬉しいんだが…。(但し天璋院さまの「戦後」の恋愛ネタは無くてヨシ。爆)
 
オマケ:
人物カード447枚目は白洲次郎。なかなかかっこいいキャラクターに描かれているが、この不敵な表情、どこかで会ったような…と思って過去のカードを見直したら334枚目の不敵な笑みの侍(幕臣Kさん)と同系列のキャラだってことに気付いちまった。
以前ウチのオトンが和洋折衷のイデタチの勝先生の肖像写真を見て「誰だコレ」と尋ねてきたことがあった。私が「え? 勝麟太郎だよ、よく見なって」と答えると「うわ…どっかのイギリス人かと思った」と言った後、続けて「そういえば白洲次郎ってのも日本人っぽくない雰囲気を醸してたな」と曰うたのを思い出した。…外国人にも一目置かれるって云う共通点もあるし系列の同じキャラに認定してもいいのかもね(苦笑)

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2010年8月11日 (水)

まとめ日記。

随分と日が短くなりましたな。
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空の色にも秋の気配が漂ってきました。夏の終りのこの時期、縁側のある家に住んで庭先で線香花火でもやりてえな、と毎年のように思うんだが、今年は叶う気配もないや。
 
で、気が付いたら月が変わっておりました。
とりあえずここ数日間の出来事をまとめておくか。
 
■久々に馬鹿メール。
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Title:【携帯番号公開中】090-7384-92
 
VIPCLUBでございます。
只今、当女性会員が携帯番号を公開中でございます。
【携帯番号公開中の女性会員】
(URL)
※女性会員様に承諾を得て公開しております。
 
只今のお時間、電話でHをしてみたいと女性会員様から要望がありましたので携帯の番号を上記よりお受け取り可能となっております。なお、携帯番号公開は、本日限定とさせて頂きますので、ご了承下さいませ。
 
(URL)
 
◆若菜様のコメント
蒸し暑いため、最近Tバックだけ着て上は何も着ずに寝ることが多いです。裸でいることが少ないので、○ッ○○を触ったりしているとムラムラしてきてそのまま一人○ッ○することが多くなったの。
一人○ッ○は寂しいから、会って○ッ○がしたい。無理ならTV電話で私の胸や○○○○○を見せながら電話ごしに○ッ○しない?非通知でもいいからさ。本日限定だけど、電話番号公開中なので、早めに連絡ください。
(URL)
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そのまま載せてしまうと問題アリかもしれんと思って、一部伏せ字にしておいた。「無理ならTV電話で私の胸や○○○○○を見せながら電話ごしに○ッ○しない?」ってクダリ、言いたいことは解るんだが日本語的に変だろ。主語は誰なんだ。(偽の電話番号公開されても嬉しかないが動画でも公開するなら鑑賞してやるぞ。笑)
 
■何となく遽しく過ごしていたら、気付けば寝室がカオス。
 
■大きなドーナツ屋の袋をぶら下げてる女の子が前を歩いていた。あの体格からすると4個くらいはペロリと平らげそうだな。(失敬) 自分もドーナツ屋に寄って帰ることにした。
 
■最近移動してきた他の係の管理職。当方が経験が浅く知識が少ないことを良いことに(?)コドモダマシのようなことを言ってくる。自分から挨拶もしないし、コソコソとイチャモンを付けてくることもある。(勿論何食わぬ顔でわざわざ大きな声で答えてやるが。)テメエが知ってることを偶々こっちが知らないってだけでヒトをナメてかかるたあ関心しないぜ? てか、自分はそういう人間になりたくない、とつくづく感じた。
 
■帰り道。直属の上司にそっくりな異人さん(メガネの白人)とすれ違う。笑いを怺えるのに四苦八苦。
 
■マンガバイブルゼロシリーズ「アタリ革命」。本来はマンガを描くための本なんだろうけど、自分は「読むため」に買ってみた。技術的なことが或る程度分かった方が、読んでて楽しいだろうと思って。(そういやダンスを見るだけのためにヒップホップの基本ステップの名称を覚えたこともあったっけな・・・。)
 
■また迷惑メール。
----------------------------
Title:貴方の口座をご確認下さい。

既に当サイト「セレブリティMAX」において女性様が決められました。
本日中にご確認して頂ければ振込受け取りについての詳細が送られます。
 
(URL)

振込金額:1000万
振込人名:ナスダ ヨウコ
銀行名:みずほ銀行
希望:肉体関係
その他詳細:URL参照
 
(URL)

※当サイトのセキュリティは万全を期しておりますが、当サイト指定のセレブリティ女性以外に
安易に個人情報を送らないようお気をつけ下さい。
----------------------------
「既に当サイト『セレブリティMAX』において女性様が決められました。本日中にご確認して頂ければ振込受け取りについての詳細が送られます。」ってクダリね、サイトにおいて女性様が決められた、って意味が解らん。誰か解説しておくれ。「振込受け取り」って言葉も初めて聞いたしな。
 
「希望:肉体関係」(笑) 身も蓋もねえや。
 
■「サンデー毎日」8月22日・29日合併号。じっくり読みたい記事が幾つかあったから会社の帰りに駅で購入。すっかり忘れていたんだが、連載小説「勝家の娘」(勿論、お旗本の勝さんちの話)が、いつのまにか最終回に。諸田先生はヒロインと兄の名を最後まで「お順」「麟太郎」と表記。年の離れた兄にとっては妹はいつまでも「お順坊」だし、妹からすれば兄がどんなに出世しようと「麟太郎」のままだってことか。エピローグは明治31年秋、激動の時代を生き抜いた兄妹に永訣の気配。文庫化されたら読みてえ。魂の奥深くで、おそらくDNAレベルで繋がった絆をしみじみ描いてるとこが好感が持てる。だいたい父でも兄でも夫でもなく、女傑お順さんが主役ってのが珍しくてイイ感じ。
 
ホントは幕末っぽいお土産をもらった話とか、「マンガ日本史」ネタでも書いておこうかと思ったんだが、疲れたので今日はここまで。
 

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2010年7月17日 (土)

原作=遠藤明範・漫画=神宮寺一「幕末めだか組③」(講談社)

原作=遠藤明範・漫画=神宮寺一「幕末めだか組③」(講談社)
たまるか ――― !!(土佐弁)
 
ということで、「めだか組」第3巻買いますた。
 
この巻の表紙は日本史上最も変な師弟コンビが占領。小柄でハンサムな師匠と大柄でワイルドな弟子って組み合わせだけど、どちらも大らかで豪快で変わり者。史実でも漫画においてでも、この師にしてこの弟子あり、と云うところか。この巻から望月亀弥太や伊達小次郎などの海軍塾キャラクターが登場し、更に幕末っぽくなってくるが、その極め付が自称・勝先生の一番弟子、土佐の坂本龍馬という具合。対抗勢力(?)新撰組も話の流れの中での重要性を増してきた。
 
めだか組のほうも、強くて凛々しい蘭丸ちゃんが仲間として完全に受け入れられつつあり、若さゆえなのか年中心が荒れている小十郎も剣術大会以来辛組連中との距離が遠くなり、組の絆らしきものも生まれてきた。彼らが国を揺るがすような陰謀にどう立ち向かうことになるのか、いよいよ楽しみになってきましたわな。
 
そういや気力体力ともに微妙な三十路の作左衛門さんは相変わらずの高所恐怖症。ただ揺れる乗り物には強いらしいことが判明。同じく三十路を越してから海軍見習いになった勝先生はカッコよくって操船も巧いのに御約束通り揺れる乗り物はかなり微妙。この二人、或る意味対照的なキャラクターかもしれない。
 
 
【オマケ】
この漫画における浪人リョウマと幕臣麟さんの出会いだが、リョウマが「先生を斬りに行った」とバッチリ明言してないのがポイントかね。一応、そういう流れではあるけど。いろんな説があるから、それらに配慮したのか。ただ、ドラマチックな出会いだったこと、リョウマが先生の弟子であることを心底喜んでること、先生もリョウマを可愛がり信頼してるってことがわかる描写にはなってたかな。…そして、こういう面倒な(笑)キャラが増えると眉間の皺も増えるのが与之助さん。…どんまい。

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2010年7月15日 (木)

週刊マンガ日本史:西郷隆盛。

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担当は武村勇治先生。おそらくは「マンガ日本史」史上最も「骨太」な画風ですな。
薩摩の英雄キャラクター・大西郷、噴煙を上げる桜島、そして最後の内乱・西南の役という題材にはピッタリかも知れない。
 
マンガの中の素顔の西郷どんは、温かくて優しい。
不平士族のために死んだ旧友の復権に尽力し、上野の銅像の除幕式にも引っ張り出された勝さんの言葉を思い出す。
 
「将旗の影に仰いで見ると、眼の円い、骨相の太い、背の高い、
俯して思ふと、温厚柔和の優男が眼前にちらつくやうだよ。」

 
西南の役から21年、明治31年の談話だ。
 
身体の大きい、大きな瞳をした、無口で温厚な西郷さん。
山本七平が著書の中で「殉教者」にたとえたように、自らの理想や信念、或いは自分を慕う人々の思いとともに心中しても構わないと思うような人だったのかな。
調和を重んじる優しく誠実な人柄と、一度決めたら何かが破滅するまで突き進む性格とが不思議に同居している人だと私には思えるのだがねえ・・・。
個人の面子とか役人の特権意識とかを平気で投げ出して大局的に物事を決断できる彼だからこそ、出来たことも多いと思う。
煙草ばかりふかして何もしなかった(つーか、何をしていいのかわからなかった)初期の明治政府の面々。
そんな政府が改革に着手したのは、西郷どんが政府に「戻って」きてからだった。
人材をあちこちから集めてきたのも西郷どん。敗者である旧幕臣の実力者たちが新時代の担い手となったのも彼の決断によるところが大きいと思う。
 
マンガの中では幼馴染み・吉之助のために泣いてた大久保一蔵どん。彼も間もなく不平士族のために命を落とすんだよなあ・・・別の意味で。
 
オマケの人物カード。
1枚目は予想通り「ニヤニヤした侍」。(ちゃんと「勝海舟」って名前が書いてあった。)刀を持った武士のキャラクターは今後登場することもないだろうから、最後の侍キャラが不敵な笑みを浮かべているのもどうかと思うが、まぁ勝さんだから仕方がない。何だか変なものが巻き付いていて抜きにくそうな刀といい、袴のポケットに右手をズブッと突っ込んでるとこといい、芸が細かいわ、藤原先生。
最後9枚目は女医・楠本イネ。ドイツ人医師シーボルトの娘さんだ。彼女は文政10年(=1827年)生まれだから西郷どんと同い年なんだよね。何だか感慨深いぞ。

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2010年7月13日 (火)

Tarzan No.561:カラダの要、体幹

Tarzan No.561:カラダの要、体幹
本を読むときはゴロリと横になって「寝読み」をするに限る。
 
って、別に勝海舟の真似をしたいんじゃなくって、寝読みをしないとやってけない事情が出来ちまっただけ。
3日にインナーマッスル(?)を痛めて以来、騙し騙し過ごしてきたが、今日の午後になってイキナリ腰がズドーン…と重くなり始め、右の骨盤の内部が痛み出した。イヤな汗をかきながら仕事を終えたのはいいが、夜になると一旦腰を下ろしたら最後立ち上がるのが困難になり、靴を履いたり服を脱いだりするたびに激痛や大腿部のツッパリ感と戦うことに…。
 
画像の雑誌は、昨日の夕方に「この腰痛も体幹部分の衰えが原因に違いない」と思いついて買ってきたんだけど、エクササイズどころではなくなってしまった。
 
で、ふと思った。
「デフォルトが寝読み」の勝先生は、もしや腰痛持ちだったりしてな、と。蕃書調所勤務時代、「自分は麻裃を着たまゝでゴロゝゝと寝ころんでばかり居たのである。」で、御目附が「勝はいつ見ても肩衣もとらず寝ころんで怠けていてまるで事務を放擲して居るらしい」と上にチクってしまい「イカサマ危うい騒ぎにな」りかけたことがあったらしい。(鉤括弧内出典「氷川清話」)
ホントは「腰が痛え」と寝ていただけだったとしても人には「なあに昼寝をしにきてるのさ、蕃書調所なんて暇人のやる仕事、おいらにゃ向かねえからよ」と、うそぶいてたとしても違和感はないわ。
 
 
一説によると事務職の持病は「腰痛」なんですと。自分も現在は事務方だ。こんなに腰が痛いんだが流石に事務を放擲するわけにはいかないわな(苦笑)
 
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【追記】
どうやら普段から姿勢が悪いらしい。この本によると自衛官や警察官などにも多い「骨盤前傾」の虞があるんですと。この姿勢は腰痛のリスクが高まるらしいよ。しかも左右にも捻れてる側湾姿勢だもんだから右中臀筋と右内転筋が固まってる傾向にあるみたいだ・・・。
・・・気付いて良かった。いい買い物をしたな。

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